ヴァチカンから観た『アバター』

イタリアでも『アバター』が公開を迎えたが、ヴァチカンのメディアは不満なようだ。騒ぎ立てるほどの傑作ではない、という意見に同意する向きは多いと思うが、カトリック的にはどうやら自然(あるいはエコロジー)を聖なるものとして崇めるという主題の方向性も「異教的」なものに過ぎるらしい。

アバター』の「自然」描写は宮崎駿を下敷きにしているのだろうとは思っていたが、確かに自然=被造物という観念を前提としない文化に親しい者の方がすんなりと入り込めそうな作品世界ではあるように思えたし、逆にキリスト教世界にとっては「気になる」要素が多い映画だったのかも知れない。

個人的な感想としては、『アバター』はシガーニー・ウィーバーのタバコが印象的な映画で(も)あった。

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