YouTube5題


死都ゴモラ―世界の裏側を支配する暗黒帝国』の著者ロベルト・サヴィアーノのインタビュー。

この本が売れなければ私に関心をもつメディアはなかったでしょう。これはサルトルパゾリーニの時代、彼らのカリスマ的で政治性のある権威がものをいっていた時代と大きく違うことです。もし誰かがカモッラやンドランゲタについての本を書いたとしても、メディアの関心を引けなければ孤独という罰が待っているのです。


左:La rabbia di Pasolini(imdb)
今年のヴェネツィア映画祭で公開された、パゾリーニLa rabbia(1963)(imdb)を扱かったもの。右はパゾリーニのインタビュー。1966年のフランスのTVシリーズの映像。人生への愛を奪うのではなくこれを豊かにする、人生への郷愁と疎外の感覚としての<悦び>を撮り、書く。

…本当のこと、真正なことが語られることは滅多にありません。詩的な陶酔の瞬間がそうかもしれません。これは非合理の弁明ではありません。私は不合理に陥いろうとは思いません。その瞬間でさえ根本的に理性的だと思っているからです。
とはいえ、詩や映画、小説について作者自身が語ることは、常に慣習的な社会的・文化的考察によってひどく損なわれています。本当の意味での真実は宗教の言葉とか、よく知りませんがインド哲学とか、あるいは詩の言語を通じてのみ明らかにされるでしょう。
だから私が自分の映画について語ったことはおそらくプレテクストに過ぎないのです。本当にはそれらは悦びと苦痛を同時に語っているのです。幼いころから、フリウリでの最初の詩から一番新しいものまで、私は南仏方言のab joyという表現を用いてきました。サヨナキドリはab joyを、つまり悦びを歌う、というわけですが、この方言のjoyには忘我、恍惚、詩的な陶酔といった特別な意味があり、これが私の制作のすべての鍵となっていると思います。私は実際に"ab joy"を、あらゆる理性の作用や文化的なレフェランスを越えて書いてきました。私の創作を貫くのは人生への郷愁、疎外の感覚です。これはしかし、人生への愛を奪うものではなく、それを豊かにするのです。


左:Changeling(2008)
右はついでに『地獄のデビル・トラック』。スティーヴン・キングがどんな人だかよく分かる素晴らしい予告編。これは微笑まずにいられない。
ところでYouTubeのサイトは最近デフォルトのプレイヤーがワイドになった気がするが気のせいか。