『さくらインターネット』がイタリアでブロックされている件

様々な出所の内部情報を公開・分析するサイト Wikileaks.org に6月20日付け(記事タイトルは21日付け)でイタリアのインターネット検閲情報が掲載され、ブロックされているドメインとして287件が記載されている (現在 overloaded かも。Twitterでの告知はこちら)が、この中にレンタルサーバの『さくらインターネット』のドメイン http://sakura.ne.jp が含まれている。ちょっと興味深いのでメモ。

Wikileaks によれば287件のドメインはリストとして流出したものではなく、Wikileaks 側の調査で明らかになったもの。調査はふたつのDNSサーバにAlexaの上位ドメイン100万件およびこれまでに明らかになった複数の国のブラックリストを加えたものを問い合わせ、特定の IP アドレスを返すドメインを抽出することで行われた。特定のアドレスとは 212.48.170.80 であり、ここにアクセスすると「要求先のページは児童ポルノを配信しており、これは犯罪である」旨の表示がなされる。つまりその DNS サーバを利用しているネットワークから sakura.ne.jp にアクセスしようとすると警告メッセージが表示されてアクセスできない、ということになる。

Wikileaks はこれまでにも中国・タイ・オーストラリア・フィンランドデンマークブラックリストを入手・公開している(jpドメインも少数含まれている)。そしてこうしたブラックリスト方式での検閲について、検閲対象を秘匿すること、対象選別が恣意的であること、そして政治利用の可能性(タイではポルノとは無関係な王室に批判的なページがリストに挙がっているほか、ほとんどの国のリストに政治的なページが含まれている)について批判し、非公開のブラックリスト形式による規制は児童ポルノの締め出しとは無関係な弊害が大きいことを再三指摘している。

さくらインターネット』利用者のデフォルトのドメインは *****.sakura.ne.jp になるはずだが、影響はないのだろうか。…と確認しようとしたら Wikileaks が overloaded になっているため DNS サーバのアドレスが分からない。復活したら確認する。